プーアール茶.com

鹵水豆腐

それからずっと、どぶろく作りをしている。
静かな部屋で、プツプツと沸きつきの音を聴く喜びは、他人から見たらちょっと危ないものがある。手順をかえ、材料の配分をかえ、保存の温度を調整して、甘くなったり辛くなったり、酸っぱくなったり。ときには、臭みが出て失敗したり。
基本的な作り方はそうかわらなくても、細かなところで、こうしたほうが良いのではないかと気がついて、こうした場合と、そうした場合との違いを注意深く調べてみて、その結果から、他の工程すべてを見直してみて・・・という具合に、小さな創意工夫を根気よく重ねてゆく。その行為は、向こうからやってくるハプニングや、好奇心に身をゆだねて楽しめる異国への旅みたいなものではなく、ごく平凡な日常に、自ら変化をつくってゆく内なる旅で、積極的に創造力を働かせないと退屈する。
どぶろく
スタッフ
(どぶろくに昼からごきげんなスタッフ)
ドキドキするようなスリルはなくても、ちょっとした心の隙が敗北の味を生む。どぶろくの味にさえも、作る人の心の強さや弱さが表れる。静かで孤独な闘い。趣味で造ってもそうなのだから、職業で造っている人は、もっと大きな苦労や喜びがあるのだろう。
ここでもう一度、「日本の酒」発酵学者・坂口博士著を読み返してみると、やっぱり日本の酒の仕事はすごい。坂口博士の仕事もすごい。その美学、その哲学、仕事に対する愛の大きさがちがう。
本物を嗜むということには、その味や質を鑑賞するだけでなく、それを成した仕事を尊ぶ喜びがあると思う。もっと本物の日本酒を飲んでみたい。知ってみたい。
どぶろく
鹵水豆腐
鹵水豆腐。
鹵水とは、塩をベースに、香辛料や醤油で味付けした漬け汁で、これで豆腐や鴨肉などを煮る。いままであまり作っていなかったのは、この香辛料の香りが、日本人の口に合わないというか、自分が好きじゃないせいだけれど、ちょっと研究してみたくなった。鹵水は見た目よりも甘くない。そこへ強い香りや漢方由来の苦味やエグ味がかすかにあるものだから、口に入れた瞬間よりも、ゆっくりとにじみ出る素材自体の旨味を楽しむ形になる。
潮州が発祥の地だと思われるが、上海にもこれをウリにしている店はポツポツある。この味で育ったら、この味がなくてはならないのだろう。
潮洲といえば、肉骨茶(バクテー)の潮洲系のは、シンガポール系と呼んでいるのと同じで、具が少なくて、胡椒をはじめとした香辛料が効いている。つまり当店の肉骨茶(バクテー)に近い。鹵水もスープの風味に香辛料や漢方を効かせるところが共通している。ただ、鹵水は、前菜に出す料理になるので、肉骨茶よりもずっと軽い。鹵水の素材セットをオリジナルで作ったら、買う人いるだろうか・・・
プーアール茶
坂口博士は、日本酒の味は、広い大衆の嗜好によってバックアップされなければならないとしている。そして、その造り方ゆえに、時代とともに大きく変化してきた味を、短所ばかりではなく、若々しいフレキシビリティーを特徴付けるとして、評価している。そういうモノの見方ができるのは素敵だ。葡萄酒やウィスキーが、長年貯蔵を経たのが尊ばれ、その手本のある手前、後の酒質に唐突な変化がおこるはずはないと、他の酒との違いについても触れている。
プーアル茶の年代モノも、どちらかというと後者の葡萄酒やウィスキーに似ているはずなのに、いま新しく作られている品のほとんどに、昔の風味の面影はない。それほどに、農業をとりまく環境や、社会環境が大きく変化したのだ。日本酒の柔軟さを手本にして、新しい味を評価したいところだけれど、それに適う仕事はなかなか見当たらない。また、たとえ良い仕事の品が見つかっても、その味が広い大衆の嗜好に応えられるような価格では出てこないだろう。ここはひとつ、高級なお茶に対して、お客様に身を削ってもらうしかない。まじめな話。さもなければ、名ばかり残って、味は残らないだろう。

泡菜豆腐

天然川魚の店の田螺(タニシ)は失敗だった。
水が悪いところにいたようで、どうも変な臭いがある。
田螺
田螺
3日間たびたび水を替え、植物油をやり、田螺に泥を吐かせたが、それでもいけなかった。
さて、今日は泡菜と揚げ豆腐の組み合わせを試してみる。泡菜魚が、泡菜(漬物)と淡白な白身魚の味の濃淡が良いのなら、豆腐でやっても濃淡があることになりはしないか。
豆腐は、木綿豆腐。中国でも昔は大豆から手作りしていたらしいが、今の市場で売っているのは粉から作ったもので、風味がないから、料理にするのが良い。
豆腐
豆腐
泡菜
豆腐は油で揚げる。泡菜は、ニンジン、大根、からし菜、セロリ、生姜、ニンニク、竹の子、唐辛子。ニンニクと竹の子と唐辛子はそれぞれ単独の漬物壺に漬かっていて、その他のは同じ壺にある。豆腐との相性を考えて、それぞれの分量を加減する。泡辣椒(唐辛子の漬物)から順に炒めて、豆腐をあわせる。
泡菜豆腐
泡菜豆腐
泡菜豆腐(漬物と豆腐の蒸し焼き)
普通だった。思うようにならないのは、豆腐に味が染みすぎるのと、豆腐そのものの質のせいだと思うが、良い豆腐があればあったで、豆腐を扱う技術の問題が出てくる。研究の余地はあるが、これ以上追いかけるほどの魅力は無い。
韮菜炒肉絲枸杞人参鶏湯
韮菜炒肉絲(ニラと細切り豚肉の炒め物)
枸杞人参鶏湯(クコと白人参と鶏のスープ)
桃
廣東鳳凰陳香単叢茶餅
デザートは無錫の桃。
過去の記事2006.07.29に登場している。そこでは「南匯水蜜桃」のほうが良いと書いている。2年3年と食事を記録してゆくと、季節のものや、記憶の奥に隠れた美味しいものが、過去のブログの記事から見つけられるのが良い。
本日のお茶は、廣東鳳凰陳香単叢茶餅。
広東省農業科学院茶葉研究所監制。名前の通り、餅茶になっており、プーアール茶に似ている。鳳凰単叢を作る品種の茶葉で緑茶を作り、菌をつけて発酵させた2006年のお茶らしい。どうやら最近の試みで、古くからあるものではない。不味いのだけれど、いろいろ違いがわかりそうなので、もう少し試してみる。

咸豆花

上海の朝ごはん!咸豆花(シィェントーファー)を食べる。
豆花とは豆乳をちょっとだけ固めたヤワヤワ豆腐である。
近所の食堂の軒先を早朝だけ借りて、夫婦がその店をしている。この夫婦はよく喧嘩するけれど、豆花はどの店よりも美味い。毎朝行列ができる。近所の住民たちは鍋を持参して買いにくる。
咸豆花
咸豆花
黒ゴマを擂った蜜などをかける甘いのが「甜豆花」で、塩味のが「咸豆花」となる。この店のは「咸豆花」が美味い。
咸豆花咸豆花
熱々の咸豆花をヒシャクですくって、漬物の搾菜(ザーサイ)、干しアミ蝦、葱、醤油、ラー油、そして海苔を湯に浸けてドロドロにしたスープをかけて出来上がり。この一連の動作に7秒。24円なり。はじめに「不要放味精」(味の素は入れるな)と指示してある。うちでは、おなじような料理なら、手数の少ないほうを上等としている。この「咸豆花」は、豆腐料理の中ではかなり上等ということになる。
咸豆花
咸豆花
咸豆花(シィェントーファー)
アツアツヤワヤワの豆腐が舌の上をあっち行ったりこっち行ったりしながら、大豆のやさしい風味が口いっぱいにひろがる。薬味の漬物などの塩味がめりはりをつける。やわらかい豆花は噛むまでもなく喉をするっと通る。暖かいものが腹の底で広がる。その感覚こそが豆花の味だと思う。熱いやつを飲み込め!
咸豆花
豆花には油条(揚げパン)がつきものであり、それを浸して食べるのはまた格別であるが、油条はどの店のも油が悪い。今回は写真のために食べたが、やっぱり後から腹の具合が悪くなった。
プーアール茶
本日のお茶「千禧年7542青餅00年プーアル茶」
ようやく出品できた。このお茶のページには延々と飲み比べの様子が記されているが、結局それを見てなにかが分かることはない。なので、週替りの3種セット、3月30日までで「7542七子餅茶飲み比べ3種」を用意した。しかし、その3種を飲み比べたところで、なにかが分かるものでもない。10年か20年後になって、このお茶のページに記していたことがやっと意味をもつだろう。つまり、この茶葉を持つ人だけが、文章の秘密を解読できるというわけだ。

泡菜焼豆腐

今日も漬物の料理。
泡蕃茄はトマトの漬物。
トマトの漬物は、泡辣椒の汁に漬けてある。泡辣椒は、生の唐辛子に塩と砂糖と白酒に漬けて一日置いて、ミキサーで潰して、瓶詰めして2週間ほど置く。トマトの皮を湯剥きして、塩をして一日半置いて、別の鍋に水とトマトから出た水を足して、砂糖、白酒、泡辣椒を足して、沸かして、冷やして、トマトといっしょに空気の入らない器に漬ける。水面には工夫して蓋をする。そして2日後。トマトを漬ける期間は、他の野菜に比べて短い。次はもう少し日数を置いたのも試してみたい。
泡蕃茄
泡青菜
今日の料理は、豆腐を油で揚げて分けておいて、油を少し残して、生姜、泡青菜を炒めて、泡蕃茄を足して、最後に揚げ豆腐を合わせて、砂糖、紹興酒、泡青菜の汁、泡蕃茄の汁、水を足して蓋をして10分蒸し焼きにする。最後に葱をちらして、胡椒をふる。
ここで大事なところは、泡菜は軽く炒めてから料理に使う。漬物を油で軽く炒めることで、香りと旨味が出て、さらに塩辛さがマイルドになる。
泡菜焼豆腐
泡菜焼豆腐
泡菜焼豆腐(揚げ豆腐と漬物の蒸し焼き)
美味しさは言うことなし。最後にふってある胡椒が、絶妙。
蠣貝醤蒸鶏翅咸肉冬瓜湯
蠣貝醤蒸鶏翅(牡蠣の醤と手羽先の蒸しもの)
「蠣貝辣醤」を使用。蠣貝辣醤は作ったときよりも時間が経ってからのほうが、旨味が濃くしかもマイルドで美味しい。
咸肉冬瓜湯(冬瓜と塩漬け干し豚肉のスープ)
7582青餅94年プーアル茶
六安茶
上: 「7582青餅94年プーアル茶」
下: 「六安茶70年代後期」
金花カビの死活したところが残って、ほこりがついたようになっている。実はこれからも旨味が出る。たとえて言うなら、乾燥キノコか。
7582青餅94年プーアル茶
そこでちょっと思いついて、「7582青餅94年プーアル茶」を一枚崩して器に入れて、そのまま倉庫に入れてみることにした。

麻辣臭豆腐

イタリアンのレストランでポルチーニ茸のリゾットを食べた。
それがなんとも美味しかった。チーズの風味が濃厚ながら、香草や生姜を細かく刻んだのが味を引き締め、意外とさっぱりしている。キノコの食感や味わいもいい。ふと、そのチーズの風味が臭豆腐に似ているんじゃないかと思った。それならば、臭豆腐+生姜を米にあわせる料理も悪くないだろうということで、なるべく細かく切った臭豆腐で麻辣臭豆腐を作って、ご飯に乗せて食べてみることにした。麻辣臭豆腐は以前にも紹介していたが、そのときはご飯との相性やイタリアンのリゾットを意識していなかった。
臭豆腐
臭豆腐は、合肥旅行のお土産でもらったのがまだ冷蔵庫に残っていた。普通の麻婆豆腐を作るのと同じで、特別な味付けはしていない。豆板醤には火鍋セットに使っていた四川のピー県豆辣(豆板醤)を使う。
麻辣臭豆腐
麻辣臭豆腐(臭豆腐の麻婆豆腐)
作る過程で臭豆腐のあの特徴のある臭いが強く出るが、出来上がるとそれほどでもない。家庭で作ると、キッチンが完全に独立していなければ、その途中の臭いで食欲を落としてしまう。それを差し引いて評価すると、すばらしく美味しい。米にチーズもいいが、豆腐もいい。ご飯に乗せるだけでなく、リゾット風に出来なくはないだろう。もう少し研究したらもっとすばらしい料理になる。しかしオシャレじゃないから、一般ウケはしない。臭豆腐の好きな人を唸らせることのできる、うちだけの特別メニューでいい。鶏膀山薬湯(鶏の手羽元と長芋のスープ)花椰菜炒黒木耳(カリフラワーと黒木耳の炒めもの)
清蒸黄魚蚕豆咸鶏湯(そら豆と塩漬け干し鶏のスープ)
鶏膀山薬湯(鶏の手羽元と長芋のスープ)
花椰菜炒黒木耳(カリフラワーと黒木耳の炒めもの)
清蒸黄魚(イシモチの蒸したもの)
蚕豆咸鶏湯(そら豆と塩漬け干し鶏のスープ)
薬膳デザート
美容に良い薬膳デザート。
ようやくレシピが完成。紹介文章をつくって販売開始となる。例によってここまでくるのに時間と手間がかかりすぎて、販売意欲のテンションが下がっている。「鉄は熱いうちに打て」というやつか。
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本日のお茶はプーアル茶6種。
プーアル茶5種
「鳳凰沱茶97年プーアル茶」
「大益茶磚96年プーアル茶」
「天字沱茶90年代初期」
「7542七子餅茶99年無内飛」
「後期紅印鉄餅プーアル茶」
「厚紙8582七子餅茶プーアル茶」
少量ずつのプーアル茶入門6種セットをつくることにした。いつも同じ茶葉は用意できないので、組み合わせは随時変更してゆくが、熟茶の熟成具合の違う3種と、生茶の熟成具合のちがう3種をそろえる。集めるのが難しいひととおりのタイプのプーアル茶がいっぺんに楽しめるセット商品となるだろう。
6種を味比べして、どれが美味しいかをみてはいけない。どのように味が違うのかに集中するのが良い。何度もこのブログに書いているが、味比べの錯覚というのがある。比べると、甘くて軽いもののほうが美味しいと感じてしまうのだ。単独で飲む美味しさとはまた違う。
どんな茶葉で、どんな加工方法で、どんな具合に熟成しているかという観点でそれぞれの味の違いを知るのが良い。そうすると、舌の経験になって、周りに惑わされること無く、自分でいいお茶を選べるようになる。

合肥の臭豆腐と臭干子

「黒い臭豆腐がありますが、どうしましょう?」
安徽省の合肥市を旅行中のグルメ仲間から電話があった。「それだいじょうぶですか?」と聞いたら、大丈夫だろうとのこと。
どうしましょう?という仲間の言葉には、とても臭いがお土産にしてもよいか?という意味があり、だいじょぶですか?という私の言葉には、持ち帰りの汽車か長距離バスのなかで、とても臭い手荷物になって平気か?の意味がある。ちょっと遠慮ぎみに考えても、その臭いが、他人の体からか、車内トイレや汚れからか、手荷物の臭豆腐からなのか、恐らくわからないだろうと思って、是非持ち帰って欲しいとお願いした。
合肥の臭豆腐
合肥の臭干
その数時間後に到着(あんがい近い)。上が臭豆腐で、下が臭干子。臭干子は押し豆腐をもとに同じ要領で作ってある。すでに表面の黒いのは剥がれて、白い豆腐の肌が出ている。上海のものとの違いは漬け汁の違いだけだと思う。漬け汁に混ぜられている焼いた石膏の臭いがやや強い。豆腐はやや硬いめ。そして部屋中にあの糞尿のような臭い。
干鍋臭豆腐
干鍋臭豆腐
干鍋臭豆腐(臭豆腐の干鍋)
油で揚げただけの油炸臭豆腐にしかけたが、どうもちょっと硬くてゴワゴワしているので、いろいろ薬味を足して汁気のある干鍋になった。これはこれで美味いが、臭干子のほうがもっとすばらしかった。
萵笋拌臭干酸辣湯
萵笋拌臭干(セルタスと臭干子のあえもの)。
これが、実は生のままの臭干子。洗って切っただけなのだ。それが美味い。生のまま???と思ったのだが、ちょっと考えて欲しい。日本でも納豆や糠漬けの野菜に火は通さない。この夜、仲間がかけつけてこの生の臭干子に[朶リ]椒を乗っけただけのを食べたのだが、生??と言いながら美味い美味いと食べて、ワインが二本空いた。発酵食品だからワインがまた合う。フランス人がこの味に価値をつける前に、日本人が価値をつけるべきだ。これを食べて美味しいと感じたら、ブログやmixiで騒いでほしい。
右のスープは定番の黒酢の「酸辣湯」。
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茶室のモンステラ
茶室のモンステラ。今、最高の仕上がり状態。
本日のお茶は 「沈香老散茶50年代プーアル茶」 。
快感への最短直線コースだ。
沈香老散茶50年代プーアル茶
上海に住み始めたころから望んでいたとおりの食の楽しみを謳歌しているが、「すべての追求は初心者のつきにはじまり、成功者が厳しいテストをされることで終える」。大好きな本の「アルケミスト」(パウロ・コエーリョ著)で、羊飼いの少年が200歳の錬金術師から教わる言葉だが、まったくそのとおりと思えるようなことが、身の周りに起こりつつあり、このところいろんなことが難しく感じられる。
高級なプーアル茶を趣味にした人も同じで、はじめはラッキーで美味しいプーアル茶と出会える。それでのめりこんでゆき、だんだんと難しくなってゆく。途中で嫌になるようなことが必ず起こって、ほとんどの人がそこで振り落とされる。どんな趣味でも仕事でも、その壁を経験する。きっとその過程で学ぶこと自身に、実は一番価値があるのだろうと思う。

油炸臭豆腐

ひさしぶりに市場をのぞいてみた。
市場の前の建物
上海の市場
上海の市場
騒々しくて汚いのに、慣れてきたせいかなんとなく居心地がいい。店の前に居ると、見知らぬ人がこの素材だったらこんな料理ができると話しかけてくる。そんな会話をするのも楽しい。
咸鶏(塩漬け干し鶏肉)
咸鶏(塩漬け干し鶏肉)。
うちでも準備中。この数日ちょっと気温が高いので心配している。
市場に行くといつもなにか発見がある。今日もいくつか試してみたい素材が見つかったが、お酒飲みすぎて胃の調子が悪いので、お腹にやさしい発酵食品にしようということになって、臭豆腐と酒醸小圓子。そして八宝粥になった。
臭豆腐
油炸臭豆腐
市場の中には何軒も臭豆腐を売っている店があるというのに、たった一軒だけがむちゃくちゃ美味い。朝の十時には売り切れる。その店の豆腐を油で揚げるだけ。
油炸臭豆腐
油炸臭豆腐
油炸臭豆腐(臭い豆腐の素揚げ)
そのままでも十分美味しいが、黒酢と醤油のタレも用意された。サクッとした表面は、なぜかフライドチキンの表面にも負けない旨味を感じる。豆腐には発酵のムラがあって、発酵の強い部分はチーズのような味わい。発酵の弱い部分はやわらかい豆腐そのもの。味の変化が飽きさせない。ずっと食べ続けていたい。臭豆腐が美味しいから、人生に悔いなし。
酒醸小圓子八宝粥
酒醸小圓子(甘い酒粕とお餅)。
以前に紹介している。酒醸は甘酒の種のようなもので、もち米を発酵させてある。大きな瓶に入ったもの。市場のおばちゃん自家製のやつにした。ちゃんと発酵しているから酸っぱい。
八宝粥。これも以前に紹介している。
上海の夕暮れ
このところ夕暮れ時がきれい。
上海の夕暮れ
この時間帯にふらっと散歩して、カフェでホットチョコレートやバナナとミントのミルクシェイクを飲んでいる。考え事はしないでボーっとするだけ。
7581後期文革磚80年代プーアル茶
本日のお茶は「7581後期文革磚80年代プーアル茶」
気持ちいい。

湘味干鍋臭豆腐

湘という字は湖南省のことを表し、湘味は湖南料理の味のことになる。先週末に近くの湖南料理の有名店に行ってきた。そこで食べたメインの料理は「干鍋臭豆腐」。干鍋とは汁気のない鍋であり、「上海の火鍋めぐり」の一つとして紹介するつもりだったが、干鍋は火鍋ではないと判断した。それにしても、すばらしく美味かった。湖南料理も唐辛子たっぷりで辛いが、四川料理の辛いのとの違いは、花椒(中華山椒)を使わないこと。ひたすら唐辛子の辛さで舌をいじめては、豆腐のたんぱく質の食感や、他の甘い味付けの料理や、冷たいビールで舌を癒す。自分の中のSとMに出会える。
干鍋臭豆腐
肉骨茶(バクテー)
余談だが「肉骨茶(バクテー)」もあった。マレーシアやシンガポールでの庶民の味になっている、漢方な香りのする豚の煮込みスープだが、もともとは潮州料理。上海の湖南料理のお店でこれの美味しいのが食べられるとは意外だった。たくさんの薬味で作られた複雑な味のスープは、うちのコックさんもすぐには真似できない。そんなことで、今日はお店のよりもっと美味しい「湘味干鍋臭豆腐」にチャレンジする。
臭豆腐、猪大腸(豚のホルモン)、大葱、大蒜、生姜、海椒、豆辣(豆板醤)、金絲菜、鴨腿、慈姑
臭豆腐、猪大腸(豚のホルモン)、大葱、大蒜、生姜、海椒、豆辣(豆板醤)、金絲菜、鴨腿、慈姑。本日の材料費:450円なり。
本来は浅い鉄の鍋で、アルコールランプなどの弱めの火にかけながら食べるのであるが、それがないので器に入れた。次回は用意しておこうと思う。
湘味干鍋臭豆腐
湘味干鍋臭豆腐(臭豆腐の干鍋湖南風味)
ぱっと見た瞬間に、勝った!と思った。勝者の風格が料理に漂っており、そのとおりに美味しかった。圧倒的であった。なによりも臭豆腐が朝の10時には売り切れる人気店のものであるし、それにちょっと手間をかけて油で揚げてあるので、豆腐の味がぜんぜん違う。チーズのような濃厚さがある。それが辛味のなかに生きる。麻辣火鍋の薬味セットにも使用している豆辣(豆板醤)がいい具合に味のベースになっている。具には、豚のホルモンも入っている。これは湖南料理の店のにも入っていた。
慈姑鴨腿湯(家鴨と慈姑のスープ)椒絲金絲菜(金絲菜と細切りピーマンの炒めもの)
椒絲金絲菜(金絲菜と細切りピーマンの炒めもの)
金絲芥は過去にも紹介している。
慈姑鴨腿湯(家鴨と慈姑のスープ)
慈姑は過去にも紹介している。
荷香老散茶60年代プーアル茶
本日のお茶は「荷香老散茶60年代プーアル茶」。この数日良くこれを飲んでいるが、雨の日が10日も続いて、求める味覚がそうなっているのかもしれない。

油豆腐炒甜豆

グランドハイアットのBARからの昨晩の夜景。
グランドハイアットの夜景
上海に知人が来るたびに行く。タワーが下に見えて河の向こうの外灘のライトはゆらゆらして見える。昨晩は湿度が高くて霞んだので、いまいちだった。小鳥占いは鳥インフルエンザのため休業だった。
油豆腐、蕃茄(トマト)、甜豆(スナックエンドウ)、洋葱(タマネギ)、猪爪(豚足)、青椒、葱、鶏蛋(鶏卵)、黒木耳、生姜、腐竹(湯葉を細切りしたもの)
油豆腐、蕃茄(トマト)、甜豆(スナックエンドウ)、洋葱(タマネギ)、猪爪(豚足)、青椒、葱、鶏蛋(鶏卵)、黒木耳、生姜、腐竹(湯葉を細切りしたもの)。本日の材料費:550円なり。白インゲンや赤ピーマンはあしたの準備。油豆腐(お揚げ)はいろいろな形のがあるが、今日のは細長いやつ。
甜豆油豆腐(スナックエンドウとお揚げの炒めもの)
甜豆油豆腐(スナックエンドウとお揚げの炒めもの)
油豆腐炒甜豆(お揚げとスナックエンドウの炒めもの)。ちょっと赤く見えるのはトマトのソース。塩、砂糖、醤油、酢を少々で味付けされている。うちは豆腐料理にはずれなし。美味い。レストランでこういうさりげない一皿を点菜(注文)できるようになるとカッコいい。点菜は人を現す。いつも緊張する。
青椒草果猪爪(ピーマンと豚足の草果風味)黒木耳雲糸蛋皮湯(黒木耳と腐竹と錦糸玉子のスープ)
青椒草果猪爪(ピーマンと豚足の草果風味)。まえに市場で買ってきた草果(ソウカ)で味付けしたもの。草果は見かけによらず和風な味になる。一瞬鰹だし?と思ってしまったくらい。右は黒木耳雲糸蛋皮湯(黒木耳と腐竹と錦糸玉子のスープ)。雲糸は腐竹(湯葉を細切りしたもの)のこと。
夕立の上海
突然夕立になった。雷ビカビカ。おかげでちょっと涼しくなった。今晩は気持ちよく眠れそう。
本日のお茶は「プーアル青磚茶90年代」。すっきり。

綉球豆腐

やっぱりうちのご飯が一番美味しいと感じさせるに足る料理。
豆腐、葱、生姜、白蘿蔔(大根)、紅椒、小排骨(豚肋骨)、甜豆(スナックエンドウ)鶏卵、鶏蛋(鶏卵)
豆腐、葱、生姜、白蘿蔔(大根)、紅椒、小排骨(豚肋骨)、甜豆(スナックエンドウ)鶏卵、鶏蛋(鶏卵)。本日の材料費:350円なり。香港旅行から帰ってきたらほんとうに中国のものは安いと感じる。
綉球豆腐は前回にもつくっている。コックさんの記憶力が限界に近づいている。
綉球豆腐
綉球豆腐
綉球豆腐。前回よりずっと美味しかった。なぜ豆腐だけでこんなに味わいがあるのかと思うくらいしっかり味で、ご飯のおかずになる。
豆鼓炒甜豆白蘿蔔紅棗排骨湯(大根とナツメとスペアリブのスープ)
豆鼓炒甜豆(スナックエンドウの豆鼓炒め)。野菜が美味い。そういえば香港の料理はやや野菜が少ない気がした。あの暑いところでは野菜の鮮度の維持にコストがかかって、やや高い素材となっているのかもしれない。白蘿蔔紅棗排骨湯(大根とナツメとスペアリブのスープ)。美味い。いうことなし。価格の安さにもホットする。香港の美味しい料理は高いから・・・
六安茶1950年代
六安茶1950年代
六安茶1950年代。香港で買ってきたお茶を改めて飲んでみる。水が違うので味も違う。思ったよりもあっさり。でも美味いってことには変わりなし。さっぱりとした酸味がいい。上品なお茶。

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