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葱油面

いつも自転車で通る下町の一角に、間口2メートルほどの小さな葱油面の店がある。人が並んでいるのを見てその存在に気付いた。昼時には道端に出した低いプラスチック椅子とテーブルひとつに、蟻がたかるようにランニングシャツの労働者達がしゃがんで葱油面をすすっている。残念ながら食中毒が怖いのでその店では食べないが、どうしても食べたくなったら茹で鶏の専門店の「振鼎鶏」に行って、そこの葱油面を食べる。これもあんがい美味しい。
こういう庶民の軽食では、うちはぜったいに負けてはならない。それは柔道のオリンピック選手が道で喧嘩に負けるようなものなんだぞと、コックさんを鼓舞しておいた。
葱
葱油
鹵蹄膀
葱を刻んで、中華鍋でたっぷり油を熱して、葱を炒める。香りが出たら醤油(日本の醤油と同じ)、砂糖、胡椒、辣椒粉、水を足して、葱油ソースの出来上がり。
昨日紹介した、漢方スパイスたっぷりの鹵水で煮込んだ蹄膀(豚の腕の付け根)。冷蔵庫に冷やしてあるままを切る。
ヒユナ麺
ヒユナは茹でておいて、さきほど葱油を炒めた中華鍋の残りの油にあえる。火はつかわない。麺は市販の生麺を使った。茹で上がりに冷水でしめる。しかし麺を冷やしてしまってはいけない。暖かい麺に葱油ソースがかかるから、香りが広がるのだ。麺の上にヒユナと鹵蹄膀を盛り付けて、葱油ソースは、食べる人が好きなだけかける。もちろん味を見ながら、少しずつソースを足すのがよい。
葱油面
葱油面
葱油面(ネギ油の麺)
まい!いまう!興奮でタイプミスするほど美味い。これに勝てる葱油面などありえんだろ!口に入れた瞬間の香りと味の広がるスピードが、スープの湯麺とは自転車とロケットくらいにちがう。麺が口に入って、舌の上に接するか接しないかのところで、すでに脳がこれはめちゃくちゃうまいと認識して、唾液を発射する。さらに勢い余って涙腺をも刺激する。それほどに油は美味しさの要素をすばやく運ぶことができる。油でなければいけない料理もある。油が体に悪いから油ひかえめの料理なんぞ、浅はかな知識だ。そんなこという料理人は根性叩きなおしてやるから、ここへ修行に来い!そんなつまらないことで食の楽しみを減らすことはない。消化の森羅万象に油がどのように関係しているかを100%解明されてはいないのだ。僕はそれは待てないから、数千年の人体実験の結果を支持して、今すぐ油の料理を楽しむけれども。
鹵蹄膀は、漢方スパイスの風味でスースーして、肉とゼラチンのこってり感をゼロにするどころか、葱油面全体においても、新鮮な風が吹き込む窓となって、下町の葱油面とはちがうものにした。
黄耆茶樹敕
黄耆茶樹敕髻覆うぎと茶樹擇離后璽廖
下関銷法沱茶90年代
下関銷法沱茶90年代
本日のお茶は「下関銷法沱茶90年代」。 
油の料理には、しっかり熟成した熟茶をたっぷり作っておいて、食べてからすぐに飲めるようにしておく。
下関銷法沱茶90年代は、良いお茶で、われわれは毎日のように飲んでいる。1個250gは、一日5gずつ(1.5〜2リットル分になる)飲んでも、50日分あるのだからなかなか減らない。在庫もたっぷりあるし、しばらく大丈夫だけれど、90年代の熟茶で、この美味しさ、この価格、この熟成の仕上がり具合というのは、めったに見つからないから、お客様はできるだけ早めに、1個よりは2個、2個よりは4個と、できるだけ多いめに確保されたし。年代モノには、数に限りがある。新しく作られる下関銷法沱茶がこれよりも美味しくなるのは、やはり10年以上かかるだろうし、また今の茶葉と、昔の茶葉との違いは、下関銷法沱茶90年代のページに紹介しているとおりだ。
美味しいお茶が入手しにくいというのは、誰よりもわれわれのほうが知っている。

白玉擴椰瞭蘿

先日は日本風の餅を揚げたのに餡かけする料理をやってみたのだが、やっぱり基本に返って鍋巴(中華おこげ)を作る。コックさんが子供の頃にお母さんがつくったと言うのだが、その当時の安徽省の田舎の貧しい地域のことなので、餡かけなどなく、もち米だけの鍋巴をかじったらしい。
鍋巴
鍋巴
鍋巴
まずもち米を少し塩を入れて炊く。油をふき取った中華鍋の底に炊いたもち米を貼り付ける。超弱火にかけて、両面を焼く。黒焦げたところは後から取り除いて、三角に切っておく。下処理した芝蝦、片栗粉、卵白、胡椒、塩を混ぜて冷蔵庫で30分寝かせる。干し貝柱に紹興酒をふりかけ少し置いてから片手鍋に水を足して煮ておく。中華鍋に油を熱して蝦を軽く炒め、皿にとり、残した油で白玉據干し貝柱と煮汁、蝦を戻して、甜豆(スナックエンドウ)、水溶き片栗粉、胡椒、醤油で味付けし、トマトを入れ、葱をちらす。三角に切ったもち米を油で揚げて、皿に敷いて、上から餡をかける。ジューーー!
白玉擴椰瞭蘿
白玉擴椰瞭蘿
白玉擴椰瞭蘿叩蔽羃擇こげの白玉茸と蝦の餡かけ)
こういうエンターテイメント性の高い料理を、ハリウッド料理と名付けて、ちょっと馬鹿にしているところがある(私自身が)。しかし、この美味しさには目がくらむ。体がくねる。酒が入る。バンザーーイ!馬鹿でよかった。この料理には、幸せに向かってまっすぐ走ってゆく強さがある。油の量とか、栄養のバランスとか、やかましいわぃ!たまには、ヒーローが悪者をやっつけて美人と寝るハリウッド映画もいいってもんだ。
コックさんが一言。「馬鹿は運がいい」。
蒜泥空心菜紅蛤冬瓜湯
蒜泥空心菜(空心菜のニンニク炒め)
紅蛤冬瓜湯(紅蛤と冬瓜のスープ)
紅蛤という貝が美味しかった。たしかこれを豆鼓(トーチー)と大蒜で炒めたのを食べたことがある。5年前だったか、まだ安くて、皿に山盛りいっぱいで、4人でも食べきれなかった思い出がある。
茶壺
茶壺
本日のお茶「大益8582七子餅茶06年半熟火入れ」の第二段と「下関銷法沱茶90年代プーアル茶」
ひとり飲み用に買った小さな茶壷だが、こうしてグラスカップの口の上で茶壺を逆立ちさせて、勝手に注がせておけるのがいい。何人かの茶杯に分ける場合は、濃さを均一にするために、いったん茶海に移してから茶杯に注ぐのだが、ひとりのカップだったら濃さなんて関係ない。仕事中の手を離したくないときに、このオートマチック機能はうれしい。

泡椒墨魚澆糯餅

風が騒ぐー夜はー♪っと。
さて、市場の年糕(米の餅)屋に、日本の餅に似たのを見つけた。ちょっとつき具合が甘いけれど、団子のような中国の年糕とは様子が違う。コックさんが試しにフライパンで油煎してみたら、いい感じに焼けた。これを料理にしてみる。餅の料理といえば、以前に上海蟹と蒸し焼きにしたのを紹介していたが、今日は墨魚(コウイカ)を使う。
糯餅
糯餅
コウイカ
墨魚に切込み(墨魚花)を入れて、茹でて、洗っておく。中華鍋に油を熱して、生姜、葱、泡辣椒を炒めて、青辣椒、黒木耳、墨魚花、竹の子の順に入れ、紹興酒、魚醤、豚骨スープを入れ、胡椒、水溶き片栗粉でとろみをつけ、ごま油、葱をちらす。
同時進行で年糕の適当に切ったのを油煎して表面をきつね色にし、皿に移して、具の餡を上からかける。鍋巴(おこげ料理)ほどは派手ではないが、餡が餅にからむ瞬間は、たまらないものがある。
泡椒墨魚澆糯餅
泡椒墨魚澆糯餅
泡椒墨魚澆糯餅(揚げもちのコウイカ餡かけ)
うん!すごいなこれは。餅は表面だけサクッとしているが中はもっちりしている。油煎するときにお互いがくっついてしまうけれど、そのままにして、皿から取るときに箸で分ければよい。餅をもっと小さく切って、かき餅のようにサクサクも良さそうだし、紅焼ソースの餡かけも良さそう。もちろんこれからやるよ。
清炒枸杞頭泡青菜蛋花湯
清炒枸杞頭(クコの葉の新芽の炒めもの)
泡青菜蛋花湯(チンゲン菜の漬物と卵とじスープ)
クコの葉と草頭(白詰草)を、また同じ農家のおばちゃんから買った。嬉しそうだった。細葱おまけしてくれた。
チベットのお香
天字沱茶90年代
青海のチベット仏教のお寺の病院のつくったお香。
本日のお茶「天字沱茶90年代」
自分の立場からすると、生茶よりも熟茶のほうがかえって難しい。ふりかえってみると、生茶の年代モノのいいのはパッとわかるけれど、熟茶はいつもちょっと時間がかかっている。
明日からコックさんは数日お休み。

泡子孫菜包餅

それでも泡菜(漬物)の料理をつくる。
漬物料理を食べ続けていると肌の調子が良い。すべすべしている。女性の方は試す価値があるんじゃないかな。個人差があるだろうけれど。
包餅
咸肉
泡子孫菜
今日は「包餅」にする。過去にも作っていて、泡萵笋の包餅酸豆角包餅を試しているが、泡子孫菜は初めて。それと、いつもより小さめに皮を焼いて手巻き寿司サイズにしてみる。
泡子孫菜は軽く炒めておく。包餅には漬物臭いのや、ちょっと風味にクセのある豆鼓などが似合う。「餅」は皮のことで、小麦粉、卵、塩ほんの少し、胡椒、葱、水を混ぜてフライパンで焼く。咸肉(塩漬け干し豚肉)は蒸して薄切りにする。生野菜は春キャベツ。
泡子孫菜包餅
泡子孫菜包餅
泡子孫菜包餅(子孫菜の漬物の中華クレープ)
やはり手巻き寿司サイズは良かった。食べやすい。
美味しいかどうか以前に、工夫が足りない。ベトナムのフエの料理のように食感を考慮したり、ちょうど良いタイミングでブログ「吃尽天下@広州」に紹介されている「絲娃娃」のような、具を選ぶ楽しさがないことには、プロの仕事ではない。こんど何人か集まるときにでも、考え抜いた形のこの料理を作りたい。
鳳凰金毫沱茶05年プーアル茶
鳳凰金毫沱茶05年プーアル茶
本日のお茶は「鳳凰金毫沱茶05年」。
熟茶でメーカーの熟成が強いタイプのものには、ちょっと焦げたような発酵臭と、ごくかすかにアルコールのような揮発臭と、独特の強い酸味とで、それがかえって熟茶にしては薄っぺらい風味に感じさせるのがある。この「鳳凰金毫沱茶05年」も、当店が入荷した1年くらい前にはそんなところが目立つお茶だった。それから倉庫熟成を8ヶ月間させてみると、それまで熟成が進んできた道の方向を後戻りするかのように、つまりメーカーで熟成される前の、緑茶のような方向へと変化するから不思議だ。といっても、ごくわずかなのだけれど、倉庫熟成と室内保存とを比べてみると、確かにそういうところが感じられるのだ。

泡子孫菜[食昆]飩

先週の泡子孫菜[食昆]飩がどうも良くなかったので、今日も泡子孫菜のワンタン。今回で決着をつけて欲しい。研究が続いて毎日ワンタンはになるのは辛い。でも、当店のコックさんはこういうときの勝負強さがある。きっとやってくれる。
泡子孫菜
泡子孫菜ワンタン
泡子孫菜ワンタン
搾菜(ザーサイ)に似た食感と風味を活かすべく、細かく刻みすぎないこと。しかし、大きすぎるとワンタンの皮を破るので、そのギリギリを攻めること。肉も細かくたたきすぎないこと。薬味は生姜と葱だけで、それも最小限に抑えること。少し塩辛くなりそうなので、ワンタンの具は小さめにして、皮とのバランスを取ること。
今回もスープのワンタンと焼きワンタンと二つ作った。
泡子孫菜ワンタン
泡子孫菜ワンタン
泡子孫菜[食昆]飩(泡子孫菜ワンタン)
漬物のすっぱさがぐっと強くなって、普通のワンタンではないと明らかに分かるが、かといって奇抜なものでもなく、漬物臭さもかすかに出ていて、大衆ワンタンとして必要な野暮ったさがある。これでいいのだ。臭みをかくすめの工夫をこの料理にするなんて、センスが悪い。焼きワンタンは(ほんとうは餃子でやるべきだが)焼き具合が絶妙。見ていてハラハラするような火加減の攻め具合で、皮はパリパリ中は汁がある。
熟茶の沱茶味比べ
左: 下関茶廠の銷法沱茶98年か97年熟茶
右: 孟海茶廠の大益沱茶98年熟茶
ずっと前から熟茶で手ごろな価格の品を探しているが、広州の倉庫で見つけてきた1990年代後半の銷法沱茶が美味しかった。大益沱茶を仕入れようかと思っていたが、銷法沱茶にするかもしれない。
シルクの巾着
当店で販売している蓋碗がちょうど入る大きさ(タテ18cm×ヨコ13cm)のシルクの巾着を見つけて買ってきた。

泡子孫菜[食昆]飩

搾菜(ザーサイ)に似た「泡子孫菜」を、[食昆]飩(ワンタン)にして食べる。大ぶりで具の多い大衆食堂のワンタンにする。具は、薺菜(ナズナ)、青菜(チンゲン菜)、豚肉、生姜、葱、そして泡子孫菜。この時点でおや?と思って、コックさんに聞いたら、「上海のワンタンには薺菜(ナズナ)を入れないと・・・」と言うのだが、まあいいかと流してしまった。
泡子孫菜と薺菜
ワンタンのスープ
ワンタン
スープは骨頭(豚の骨)でとる。茹でたワンタンをお碗に入れて、そこに干し蝦、海苔、錦糸玉子乗せて、上から熱いスープを注ぐ。これだけではつまらないので、餃子のように焼くのも作った。
泡子孫菜
泡子孫菜炒肉絲
泡子孫菜[食昆]飩(泡子孫菜のワンタン)
泡子孫菜の味がしない。薺菜(ナズナ)や青菜を混ぜているので当然である。焼いたほうが美味しいけれど、それもやっぱり泡子孫菜の味が死んでいる。失敗してもいいから、泡子孫菜の搾菜味をもっと大胆に効かせて欲しい。コックさんに聞いてみたら、朝に夫婦喧嘩したらしい。気持ちが弱っているのが料理に現れている。料理人たるもの、常に攻めの気持ちでいられるように、身辺のゴタゴタはすみやかに解決されたし。管理人たるもの、使用人の気持ちの変化を敏感に察知し、常に先手を打つべし。でも今回は後手に回って、来週にもう一度ワンタンを作ることにした。
8582七子餅茶90年代
8582七子餅茶90年代
左: 8582七子餅茶99年 倉庫熟成
右: 8582七子餅茶99年 室内熟成
向かいの屋敷の桃の花でお花見。
ついに近所の飲茶を食べに行ったが、店の質が落ちていた。持参した茶葉に注いでくれたお湯は水道水の臭みがある。店員に聞くと、お店の有料のお茶もそのお湯で淹れてるとのことで、文句の言いようがない。点心はどれも化学調味料+砂糖で濃い味付けがされていて、お茶で流し込むように食べるしかない。さらにどれもサイズが以前よりもかなり小さくなっていた。お店の運営コストが急上昇し、料理の原材料費が削られている。この傾向は上海全体のことで、その店だけではない。よく行ったあの店もこの店も追い詰められてきた。辛い。

咸肉泡萵笋蛋巻

もちろん今日も漬物の料理でゆく。
過去に包餅(中華クレープ)を紹介しているが、包餅の具には、いつもなにか漬物を使っている。例えば「酸豆角包餅」とか。今日は泡萵笋(セルタスの漬物)と、まだ半干しの咸肉(塩漬け干し豚肉)がメインの包餅。もう食べる前から美味しい。
泡萵笋
咸肉
干貝豆醤
咸肉は、生姜と葱を上において、紹興酒をふりかけて蒸す。それから薄切りにする。自家製の豆鼓醤は、豆鼓と干し貝柱でつくった味噌。塩辛いので、香り付け程度に少しだけにしたほうがよいが、この味噌の香りがないことにはもの足りない。というか中華な風味にならない。
咸肉泡萵笋包餅
咸肉泡萵笋包餅
咸肉泡萵笋蛋巻
(塩漬け干し豚肉とセルタスの漬物の中華クレープ)
今年の咸肉はほんとうに出来がよくて、なにか甘いような香りがする。それを嗅ぐと食欲が爆発する。それ以外には、もう何も言うまい。
92紅帯青餅プーアル茶
92紅帯青餅プーアル茶
本日のお茶は「92紅帯青餅プーアル茶」
ぜったいにこれは美味しい。15g3500円だから、3gずつとしたら5回分あって、1回に飲める750mlくらいの価格は700円となる。ワイン1瓶の価格と比べたら安い。味に価値がついてくると、もっと高くてもおかしくはない。

墨魚青椒炒双耳

先日コックさんが麻辣火鍋の残りのスープに、小麦粉と塩で硬く練ってつくった団子、10円玉くらいのやつでちょっと厚みがある、「猫耳朶」と北京では呼ぶ、中華パスタという感じのを入れた。
猫耳朶
それを食べているときに、歯ごたえが楽しいなと思った。適度な弾力があって、ツルンとしている小さな団子を、前のほうの歯がつかまえて、ツルンと逃げられないようポジションをとりつつ、その硬さを測りつつ、あごの筋肉がちょうど良い圧力を歯に与えて、そしゃくしてゆく。小さくて薄っぺらくて弾力があってツルッとしているために、あごの筋肉のチカラ加減が微妙になり、それがとても味わい深いのだ。
そこで考えた。大きさも食感もこの団子に似た、キクラゲやイカなどをいっしょにして、あごの筋肉のチカラ加減をもっと難しくして、あごを困らせてやったら、もっと味わい深いのではないか?
墨魚青椒炒双耳
墨魚青椒炒双耳
墨魚青椒炒双耳(イカとピーマンとキクラゲと団子の炒めもの)
とても美味しい料理になったが、失敗。コックさんにこの試みの意図を理解してもらえなかったようだ。レンコンとかピーマンとか、まったく異なる食感が入ったために、団子とキクラゲとイカの微妙な違いを、あごが気にしなくなったのだ。ここまでいろいろ混ざったら、かまわずにどれもいっしょにそしゃくするようだ。団子が歯からツルンと逃げてしまおうがかまわない。そしゃくするうちに、いつか歯に捕まって、他のものといっしょに砕かれてしまう。それが団子かどうかはどうでもよくて、全体的に美味しいってことで終わる。よく考えたら、あごの筋肉のチカラ加減を楽しみたいのなら、日本にはかずのこがあるじゃないか。冬になったら、かずのこを食べようっと。
回鍋油麦菜搾菜蛋湯
回鍋油麦菜(油麦菜の炒めもの)
搾菜蛋湯(ザーサイと海苔と卵のスープ)
文革磚茶70年代散茶
文革磚茶70年代散茶
本日のお茶は「文革磚茶70年代散茶」。
とろんと甘いお茶。しかしあくまでも控えめで、味覚を済まして、こちらから味を探しにゆかないといけない。その主張しないところが、初期の熟茶の技術が研究されて間もない頃の風味に間違いない。その上の「義安棗香73特厚磚茶」と比べたら、味は濁っているけれども、価格は半分以下だ。茶葉もよく似ている。広州のお茶市場で仕入れてきて、どうだろうな?と思いつつブログで案内したけれども、実際にこの美味しさに気付いたのは、それからずっと後のことだった。熟茶のいいやつは、生茶よりも難しいかもしれない。
さて、一週間ほどブログの更新をお休み。
お店はいつもどおり営業中。

酸豆角拌面

豆角(サヤインゲン)を塩水で漬けた漬物の酸豆角。
2週間前から紹興酒が入っていた瓶で漬けられていた。炒めて食べるのが基本で、炒酸豆角として過去に紹介している。
酸豆角酸豆角
酸豆角酸豆角包餅
お粥のおかずで酸豆角は定番。うれしくなるよう美味しさを発見できるのは酸豆角包餅。炒めた酸豆角やレタスをクレープのような生地で包んで食べる。今回は日本から持ってきたキューピーマヨネーズで味付けしてみた。酸豆角の酸っぱいのと、マヨネーズの酸っぱいのとが境目をなくして幅のあるグラデーションになり、その奥行きがコクとなる。舌の味覚は味の境目がどこにあるのかを探すので、より味わい深く感じる。パンやクレープ生地の具として、酸っぱい漬物とマヨネーズの組み合わせは相性が良い。ハンバーガーやホットドックにピクルスと同じことか。
酸豆角拌面
酸豆角拌面(酸豆角の汁なし混ぜ麺)
酸豆角を麺の具として食べるのは初めてかもしれない。茹でた麺には、黒酢、醤油、胡麻油、胡椒のタレ。炒酸豆角は、紹興酒、ピー県豆辣、葱、生姜で油炒めしてある。拌面は汁のない麺である。器の底にタレが溜まっていて、その上に茹でた麺をのせる。その上に具である炒酸豆角をのせて混ぜて食べる。完全に混ぜてしまわないで、半混ぜにして、味の濃いところとか、麺そのものの味のところとかを交互に楽しむのがコツ。酸っぱい酸豆角が、暑い夏の口にやさしい。
早期紅印春尖散茶(プーアル茶)
本日のお茶は「早期紅印春尖散茶(プーアル茶)」
味の層が厚い。

蒸餃

薬膳デザートの試作が続いている。4月中には発売したい。
お汁粉のような湯(スープ)で、温かいままもいいし、冷やしてもいい。基本的な材料や味付けは決まっているが、もうひとひねり欲しくて、ドライフルーツやナッツ類を足したり引いたりしているところ。
薬膳デザート
そういうわけで毎日薬膳デザート続きで、ちょっと気分転換に花生湯(ピーナッツのお汁粉)を作ることになった。
花生湯(ピーナッツのお汁粉)花生湯(ピーナッツのお汁粉)
厦門(アモイ)旅行のときに有名店の黄則和花生湯店で食べた花生湯(写真左)。それを当店のコックさんが試しに作っているのが右の写真。ピーナッツを長時間煮るが、3時間煮てもまだ黄則和花生湯店の柔らかさには及ばない。あらかじめピーナッツを柔らかくする何らかの工程があるのか、それとも特大の鍋で長時間煮るだけなのか、そこが重要なところらしい。味付けは砂糖で甘味をつけて、もしかしたらお店のは葛でとろみをつけてある。それだけ。なのにかなり美味しい。
干し椎茸
さて、本日のお昼ご飯は、広東式の点心の蒸し餃子。具は、干し椎茸、豚肉、青菜(チンゲン菜)。蒸し餃子の下にニンジンの薄切りを敷いて、ひっつかないようにしてある。
蒸餃(蒸し餃子)
蒸餃(蒸し餃子)
蒸餃(蒸し餃子)
辣醤をつけて黒酢につけて、もくもくと10個も食べて、しばらく動けなくなった。餃子を蒸すのは広東式の点心であるが、大ぶりの餃子をこの一種だけでお腹一杯食べるのは、上海とか北京とか北のほうの食べ方じゃないかと思う。それを想定して薄味にしてある。広東の飲茶の点心は、飲茶レストランで、いろいろな種類をいちどに食べられるところがいい。ちょっとづつ摘んではお茶を飲むので、小ぶりで味付けはやや塩辛い。味の素辛いところもある。点心を作る手間といい、技術といい、多種類な食材といい、家庭ではとてもできないことを、飲茶レストランはしてくれるのだ。
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本日のお茶は、早期藍印鉄餅50年代
早期藍印鉄餅50年代 (圓茶鉄餅プーアル茶)
先日台湾からの茶商が来てお昼ごはんをうちで食べて、今後の仕入れの打ち合わせをしたときに、茶商が崩した茶葉を分けて欲しいといって、50gほど買って帰った。自分で飲むらしい。袋に詰めた50gの茶葉を胸ポケットに入れて、嬉しそうにしていた。もっと高価な紅印も藍印も扱っている茶商なのに、藍印鉄餅が好きらしい。
早期藍印鉄餅50年代 (圓茶鉄餅プーアル茶)
まだ崩していない商品に手をつけられないことと、当店にある藍印鉄餅の熟成具合が、ぴったりの好みらしいので、当店に来るたびに少しずつ買ってゆくのだ。グラムあたりの価格は当店過去最高級となるが、実のところ自分はあまり好みでないので、年に数回しか飲まない。このクラスになると洗茶をしないこともあるらしいが、ほこりを落とす意味で一瞬だけ湯を通してから、一煎めを淹れる。サラッと淹れると、かすかに花のような甘い香りのする上品な味わいになる。二煎までこの香りが出て、三煎めからは薄れてゆき、それと交代してお茶の旨味が滲み出てくる。この最初の煎に出るかすかな花のような香りが、長期熟成した下関茶廠(メーカー)の生茶の圧延の強いプーアル茶には共通してあるように思われる。4月1日からの週替わりのお茶セットにしたいと思う。

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