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豆板醤作りを断念

日本にもその名が知れている「豆板醤(トウバンジャン)」。
麻婆豆腐とか回鍋肉とか、辛い四川料理に使われる辛子味噌のこと。コックさんが「子供のころは自分の家でもつくっていたよ」というので、ぜひ作ろう!ということになった。上海でもスーパーに行けばいくらでも売っているが、どうも本格じゃない。発酵の味がしない。例えるなら、キムチは酸っぱいのが本当だが、日本のスーパーで売っているのは、味付け白菜という感じで、酸っぱくないのが多い。それと似ている。
乾燥のそら豆軽く茹でたそら豆
そら豆の季節は春なので、乾燥したのを購入して使った。左が購入してきたそら豆。右が茹でた後。
麹カビ
写真は発酵を開始してから2日目で、すでにカビがびっしり。発酵室は手作りのもの。空気の通りがいいように、籐で編まれた衣装ケースを利用した。それを清潔なダンボール箱に入れる。ダンボール箱は適当に穴を開けて、少し空気が通るようにして、ベランダの日陰に置く。適温30度。湿度70%。ちょうど今の季節の上海の環境そのままだが、カビがつき始めると、自らも熱を持つので、発酵室の温度は下がらない。濡らした手ぬぐいで、発酵室の湿度は保たれる。甘酒をつくる麹カビの素は、スーパーでも売られているが、今回活躍するカビは、空中にいくらでも胞子が漂っているようだ。
麹床のそら豆。黒麹カビ
3日後。そら豆の形がまったく見えないくらいになる。菌糸の先に、おそらく黒麹カビと思われる黒っぽい胞子がある。
一日天日干しして乾燥
ここでまる一日天日干し。太陽の紫外線でカビの菌糸体は死んで、一旦活動停止するのかな?
塩水に漬ける天日干し。毎朝一度だけかき混ぜる。
それから塩水に漬けて天日にさらす。2日目くらいで麹の素朴ないい香りがする。四国のおばあちゃんが饅頭を蒸したときのような香りだ。カビのつくった酵素が、そら豆の澱粉やたんぱく質を分解し、アミノ酸やブドウ糖になって、酵母や乳酸菌の栄養源となる。その酵母や乳酸菌の働きで、味噌の「味」や「栄養」となる成分ができる。簡単に言うとそんなことが、この一連の作業のなかで起こっているらしい。
味噌になったそら豆
昼は太陽の光にあて、夜は夜露にさらす。雨の日は蓋をする。日がまだ昇らない早朝に一度だけ、底からかき混ぜる。写真は10日めのもの。この時点では、まさに味噌の香り。
しかしここで問題発生。
上海の空気が汚い。ベランダは掃除してもしても、1日で埃と煤で黒ずむ。排気ガスの煤なので、油を含んでおり、濡れた洗濯物を落そうものなら、汚れは取れない。初めからわかっていたことなので、いろいろ解決方法を考えた。透明のラップをかけて通気口をつけてみたりしてみたものの、通気口からの空気に混じって埃や煤は入るだろう。発酵には酸素が必要なので、密封するわけにはいかないし、太陽光が必要なので、部屋に入れるわけにもいかない。
もうだめだ。ドクターストップ。ここから1ヶ月もこの汚い空気にさらすとなると、食べる気がしない。都会の環境でつくれるものではない。田舎のレストランでは、いまだに大きな鉢で自家製の豆板醤を作っているところがあるらしいが・・・
こんなキレイな日もあるんだけど
昨日の上海の空。月がくっきり白い。こんな空気の澄んでいる日もあるんだけどなあ。
捨てるのはもったいないなーとガックリしていたら、コックさんが、「これを使って漬物を作ろう」と言う。ナイスアイデアだ!味噌漬けの漬物なら洗って食べたらいいから、なんとか埃除けをして味噌作りを続けてみよう。
そういうわけで、そら豆の味噌作りは続く・・・

注意!:味噌作りをいかにも簡単に書いているが、これには経験に基づく正しい知識と環境が必要。まねをしてお腹を壊すことにならないように。

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