プーアール茶.com

虫草燉鶏湯

探していた器が見つかった。
蓋のある小さな白磁の器。
スープの器
これで燉([火屯])のスープをつくる。
燉は、煮込むという意味もあるが、器ごと湯に浸けて煮るという意味もある。直接火にかけずに間接的な熱でゆっくりと出汁をとるから、スープは透明。味も濁らない。広東料理では白磁の器がこれに使われていて、このまま蒸し器にかけられる。
湖南料理のレストランの前にある燉の壺
湖南料理にも同じような燉のスープがあって、それは写真のようにレストランの外に置いてある大きな壺で温める。壺は二層になっていて、下の層に練炭を入れ、上の層にスープの器を並べる。壺の中が高温になって、スープの器を温める仕組み。
冬虫夏草、鶏、生姜、葱、紅棗、臭豆腐、蓬蒿菜(春菊冬虫夏草(とうちゅうかそう)
虫草燉鶏(冬虫夏草と鶏のスープ)探していた器が見つかった。
具は、鶏、生姜、葱、紅棗(ナツメ)、そして今日は漢方最高級の素材「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」の野生モノを一つの器に1つ入れることにした。冬虫夏草は虫ではない。チベットや青海の高原地帯の土の中にいる蛾の幼虫に寄生した菌(キノコの一種)が、幼虫に寄生して殺して食べつくして、地上に草のようなものを生やす。それがひとつひとつ手で収穫される。乾燥したのが上海にも売られているが、野生モノ、養殖モノ、培養モノ、本モノ、偽モノと賑やかで、見分けるのがやっかい。
冬虫夏草、鶏、生姜、葱、紅棗、臭豆腐、蓬蒿菜(春菊)。本日の材料費:2500円なり。
鶏肉はいちど湯通しで洗ってある。レストランではあらかじめスープを作っておいて、それに具を足して器ごと温めるのだが、うちでの味付けは水に塩と日本酒のみ。完全に具を出汁にしきる。
虫草燉鶏(冬虫夏草と鶏のスープ)
虫草燉鶏(冬虫夏草と鶏のスープ)
虫草燉鶏湯(冬虫夏草と鶏のスープ)
白い器はデジカメの光の調整が難しくて、スープの透明感がうまく表現できていない。色だけでなく味も透明。一口めは「お湯」?と一瞬感じるくらいに無味。二口めくらいから、じわじわと口に美味しさが感じられ、三口めから先は止まらなくなる。日本料理だったらお吸い物のような透き通った味。
冬虫夏草(トウチュウカソウ)は味も香りも薄く、かすかにキノコに共通する風味があるくらいだが、やはり他のキノコ類と同じく、旨味成分の足しにはなっていると思う。効果・効能のことを考えると、この小さな器に冬虫夏草(トウチュウカソウ)一本は多すぎるくらい。1時間後には体になにか感じるものがある。
このスープの作り方での具のバリエーションはいろいろあるので、今後もこのいくつか試したい。
清炒蓬蒿菜(春菊の炒めもの)回鍋臭豆腐(臭豆腐のホイコーロー)
清炒蓬蒿菜(春菊の炒めもの)
回鍋臭豆腐(臭豆腐のホイコーロー)
醤油肉干し始め
1月24日に醤油に漬けてから9日目の醤油肉が器から引き上げられた。タコ糸でしばって吊るす。写真に写っているのは鴨の腿肉の醤油肉。そのまま日陰の外気にさらすのだが、空気の汚れを防ぐために上から軽く覆いをする。
厚紙黄印七子餅茶 プーアル茶
本日のお茶は「厚紙黄印七子餅茶 プーアル茶」

この記事のトラックバックURL
トラックバック

美味しいプーアル茶

新しいお茶のブログ

search this site.

selected entries

categories

archives

recent trackback

老人と海
老人と海 (JUGEMレビュー »)
ヘミングウェイ, 福田 恒存
茶の本
茶の本 (JUGEMレビュー »)
岡倉 覚三, 村岡 博

links

profile

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM