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羅漢果田鶏湯

酒造りに使う水、宮水について、『日本の酒』発酵学者・坂口博士著には、こう書いてある。ちょっと省略して書くと・・・・・宮水には、どのような成分が重要かがわかっていて、それらの成分を水に加えた、加工水をつくることも、今ではふつうに行われているので、天下の名醸地は、すっかり解消の運命になったかといえば、そうではない。名醸水にはまだ説明しつくされないサムシングが残されている。そしてその力を測るにはその水で酵母を培養して、その繁殖の具合を見るよりほかに仕方がない・・・・・・
漢方もそうだ。自然物のありとあらゆる成分が複雑に関係してどう作用するかを、酵母の培養ではなく、人の体で長年試されてきたのだ。
本日は「羅漢果」(らかんか)を使う。
羅漢果
羅漢果(らかんか)は、広西チワン族自治区の桂林周辺の土地を産地とするウリ科の多年草つる性植物。桂林といえば、いわゆる水墨画の岩山の風景のところであるが、その石灰質の土壌、亜熱帯気候、豊富な雨量などの条件が、羅漢果を育てるらしい。収穫されてから、干して炙ってカラカラにしたのを漢方素材として売られる。
田鶏
今日は田鶏(カエル)といっしょにスープにする。田鶏を選んだのに特別な理由は無い。骨つきの鶏でも肉でも魚でも良かった。羅漢果のほかに、川貝母(せんばいも)、沙参(しゃじん)を組み合わせたが、それらはまた別の機会に紹介する。
羅漢果1つ、川貝母10g。沙参20gを洗って土鍋に入れて、下処理をしたカエル、生姜、葱、水1.5リットルといっしょに火にかけ、沸騰してから日本酒少しを入れ、弱火で1時間半。塩、刻んだ葱を入れて出来上がり。
羅漢果田鶏湯
羅漢果田鶏湯(らかんかとカエルのスープ)
羅漢果は、1個でも多すぎた。ちょっと甘くなりすぎた。でも美味しい。分量を調整すればかなり有望な調味料となりそう。スープの甘味にコクがある。たとえば、黒蜜や鰻のタレみたいな甘味。カエルは、脂肪の少ない肉なので、煮込みすぎるとワシワシになってしまうが、骨の周りにちょっとの身だから、それもまたよし。肉よりスープのエキスが主役だからいいのだ。
清炒油麦菜紅椒毛豆焼肉丁
清炒油麦菜(油麦菜の炒めもの)
紅椒毛豆焼肉丁(枝豆とさいの目切り肉の炒めもの)
吸い玉
新種のカエルではない。
背骨の筋が痛いので火罐(吸い玉)をしている。説明しつくされないサムシングがまだまだある。坂口博士は「何事によらず未知の世界が残されているということは楽しい事でもある」と言われている。
大益8582七子餅茶06年
本日のお茶は「大益8582七子餅茶06年」
お茶のすべても、みなさんが生きている間に解明されることはないと思うので、頭で知るより先に体で享受されたし。

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