プーアール茶.com

鹵水

いよいよ鹵水の研究に入る。
鹵水とは、塩、醤油、酒、生姜、十数種の漢方スパイスと、豚や鶏の骨を煮出してつくる、出汁とタレの間くらいの濃さの、一種の調味料。それを大鍋にたくさんつくっておいて、小鍋に分けて、鴨や豚や牛の臓物類、豆腐類などを煮たり、あえたりする。その料理は、発祥の地の潮州料理を含む広東料理の代表的な冷菜になっている。冷菜というポジションが、この調味料の特徴の表れているところだろう。
高良姜
山奈
骨頭
昔は、みんな暇な時間がたっぷりあって、自分達で十数種の漢方スパイスをそろえて、独自の配合と煮出し方で、家庭や店の味をつくっていたようだが、忙しくなるにつれて、手間ひまをかけなくなって、独自の味を守りぬいている家庭や店は減る一方。スーパーには簡単な化学調味料入りの鹵水の素がめちゃくちゃ安く売られているし、レストランは業者がまとめて量産したものに、ちょっと風味を加えて味を濁している程度が多い。便利さと安さを過剰に求めた量産品は、われわれの口には合わない。
葱油面
葱油面
今日の鹵水は17種類の漢方スパイス。高良姜や山奈が初登場の素材で、それ以外は、「十全大補湯」「麻辣火鍋」「肉骨茶(バクテー)」ですでに登場しているもの。さらにまだ3種類ほど気になる素材があって、それについては手配中である。
豚の骨頭を茹でて洗って、生姜と、中薬包に入れた漢方スパイスを大鍋に入れ、水を足して数時間煮込む。途中で塩、醤油、酒を足す。その後も数日間にわたって、何度も火を入れて、足りなくなった水や漢方スパイスや調味料を注ぎ足して、なくなるまで使う。
本日の具の鴨珍(鴨の砂肝)は、いったん茹でたのを小鍋に分けた鹵水で1時間ほど煮る。腐竹(乾燥した湯葉は)は、水に2時間ほど浸けて、茹でてから、小鍋に分けた鹵水にちょとだけ火を通してあえる。くれぐれも煮込んではいけない。
鴨珍鹵水鴨珍
腐竹鹵水腐竹
鹵水鴨珍(鴨の砂肝の鹵水煮)
鹵水腐竹(乾燥湯葉の鹵水あえ)
どちらも上出来。普通のご飯のおかずになるが、それではつまらない。もっと尖った個性が欲しい。鹵水が鹵水でなければならない味へ、これから徐々にやってゆく。
空心菜腐乳空心菜
腐乳空心菜(空心菜の腐乳炒め)
葉はみごとに虫食い。虫食いの野菜や果物が、かえって美味しいと感じるのは、子供の頃におじいちゃんが節約の美徳として虫食いも美味しいと教えたからだと、ずーっと思い込んでいたのだが、もしかしたら本当に美味しいかもしれない。例えば、台湾の東方美人という烏龍茶は、茶葉にウンカという小さな虫がついて、虫食いになった茶葉が、怪我をしたときの人間が白血球を増やして、ばい菌に抵抗するかのごとく、自らを治癒しようと増やした抗体成分が、茶葉に独特の甘い香りをもたらす。・・・ということは、野菜や果物にもそういう反応があってもおかしくない。
蕃茄蛋湯
蕃茄蛋湯(トマトと卵のスープ)
プーアル茶
チベットの音楽
チベット系の店で、CDを買った。
CD一枚に、お経のような歌が延々と1時以上も繰り返すたった一曲が入っている。聞いていると、やがて起きているのか眠っているのかわからないような感覚になる。年代モノのプーアル茶を飲んだ後の感覚に似ている。
味や、飲んだ後の感覚には、それを作った土地の人や、それを求めた土地の人たちの生活にそった機能的なもの、例えば羊肉が主食だったから油を流すプーアル茶が必要とか、それとはまた違ったところの、美意識とか価値観とか世界観も影響していて、それがお茶の美味しさとか、気持ちよさとかを決めていないかな?と思うところがある。
「沈香老散茶50年代」の、伽羅や白檀を想わせる香りが評価されているのは、仏教がベースにあることを感じさせる。そんなわけで、仏教美術が気になりだしている。


美味しいプーアル茶

新しいお茶のブログ

search this site.

selected entries

categories

archives

recent trackback

老人と海
老人と海 (JUGEMレビュー »)
ヘミングウェイ, 福田 恒存
茶の本
茶の本 (JUGEMレビュー »)
岡倉 覚三, 村岡 博

links

profile

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM